政局政治:野党とマスゴミに懲罰を!

果たして貴重な国会日程を何日も何日も潰して、この問題を審議する意味があったのでしょうか?私はそのように痛感せざるを得ません。それは「森友学園問題」です。

籠池氏の証人喚問

さて、昨日は衆参両院の予算委員会で、「国有地の格安での払い下げ」疑惑に端を発するさまざまな疑惑を抱えている学校法人森友学園の籠池泰博理事長の証人喚問が行われました。

籠池氏の発言の内容をごく簡単にまとめておきますと、次の通りです。

  • 2015年9月5日に(塚本幼稚園の)園長室で、安倍昭恵氏(安倍総理の妻)経由で、安倍晋三総理大臣からの100万円の寄付金を受け取った
  • (寄付金を募る際に)「安倍晋三小学校」という名義を使ったのは「ほんの一瞬」であり、安倍昭恵氏から(「安倍晋三」という名前を)使わないように求められて以降、その名前を使わないようにした
  • 問題の国有地の払い下げ価格が大幅に値引きされた件については、弁護士に(財務省との払い下げに関する)交渉を一任していたため、わからない

こうした一連の発言を振り返ってみたのですが、どうもいまひとつ、すっきりしません。

たとえば参議院側の予算委員会では、西田昌司委員は、籠池理事長が「安倍昭恵氏から密室で2人きりでいるときに、(安倍総理からの)寄付金100万円を受け取った」と主張したことについては、明確に「事実と違う」と否定。また、「安倍晋三記念小学校」の名称を用いて寄付金を募ったことについても、「ほんの一瞬だ」と述べた籠池氏の発言を「事実と異なる」と追及しましたが、籠池氏側は肝心な部分に入ると、「刑事訴追の可能性があるので答えられない」と逃げる展開となりました。

また、衆議院側の予算委員会でも、自民党の葉梨康弘衆議院議員などが籠池氏を追及したものの、籠池氏は同様に、肝心な部分に入ると「刑事訴追」と述べて逃げました。

ただ、今回の証人喚問は、いまひとつ不完全燃焼気味だった部分もあるものの、総じて籠池氏の説明に説得力はなく、これを視聴した国民が「安倍晋三はクロだ」と感じたとは思えません。むしろ、籠池氏が野党4党と結託して、安倍政権を引きずりおろそうとしているのか、とさえ感じました。

また、維新の党が大阪府の松井知事(党首)を証人喚問することに応じると述べたことも印象的でしたし、野党側は安倍昭恵氏の証人喚問を求めています。しかし、私に言わせれば、これ以上の国会の空転は国民に対する背任です。いい加減、国会は正常化すべきでしょう。

政局政治には呆れる

籠池氏と「森友問題」の本質とは?

籠池氏は国会証人喚問の冒頭で、自分自身を「真に日本国のためになる子供を育てたいという思い」を持っていると主張しました。その理念自体は私も共感します。

ただ、籠池氏の行動を見ていると、どうも安倍政権の「足を引っ張っている」だけにしか見えません。

籠池氏は、「安倍昭恵夫人が何度も幼稚園にやって来ている」などと繰り返し、「安倍総理から名前を使うことの証人も得ている」ほどの密接な関係を持っていたかのような印象を植え付けようとしているからです。あるいは、昨日の野党との質疑でも出ましたが、(防衛大臣の)「稲田朋美氏が(籠池氏の)顧問弁護士を務めていたことがある」と述べるなど、あたかも安倍政権と緊密な関係を持っているかのようないいぶりです。

ただ、昨日の証人喚問でも明らかになりましたが、自民党議員などによれば、「明らかに事実とは反する回答」もあったようです。そして、籠池氏は「保守」を自称しているようですが、現実には野党4党と結託し、明らかに自民党(や維新の会)の足を引っ張るために行動しているようにしか見えません(あくまでも私の主観ですが…)。

いずれにせよ、「森友問題」とは、「保守」を自称する(しかし言動が支離滅裂な)教育者が、国有地の払い下げなどを巡り支離滅裂・不可解な言動を繰り返しているばかりか、みずから安倍総理夫妻との関係を強調することで、安倍政権を疑惑の渦中に引きずり込もうとする―。そんな騒動に、「安倍政権を倒す」ことだけを目的にした野党や、「視聴率」だけを目的としたテレビ局などが乗っかったというのが真相に近いのではないかと思います。

「小池劇場」との類似点

奇しくも、今回の籠池氏の証人喚問に先立って、今週の東京都議会で開かれた「百条委員会」に石原慎太郎元都知事らを証人として招致しています。この問題は、「豊洲移転問題」という、明らかにでっち上げられた事件をベースに、刑事責任をちらつかせながら、足元のおぼつかない老人を無理やり引っ張りだした「人民裁判」です。籠池氏の証人喚問は、同氏の支離滅裂な言動が招いた自業自得ですが、石原氏の参考人招致は、明らかに石原氏が被害者でしょう。

ただ、この「小池劇場」と「森友問題」の共通点は、本来、「国政にとってはどうでも良い問題である」、という点です。

もちろん、「豊洲市場の土壌汚染が深刻で、現在の築地よりも遥かに不衛生である」とでもいうのなら、話は別でしょう。しかし、小池百合子都知事は、明らかに日本共産党やマス・メディアが仕掛けた卑劣な罠に自ら入り込み、都議会の証人も得ずに豊洲市場への移転を独断で延期してしまいました。私は、このことだけで小池都知事は辞任に値すると思うものの、この問題については深く突っ込みません。

地上波テレビを視聴している知り合いによると、最近のテレビは「森友問題」と「豊洲問題」一色だとか。しかし、これらの問題は、メディアがここまで力を割いて報道すべき筋合いのものなのでしょうか?

誰がどう責任を取るべきなのか?

私は、「森友問題」を、「国有地の払い下げ価格が不当に安かった可能性があるとする疑惑を基に、野党4党とマス・メディアが安倍政権との癒着関係を捏造し、これによって安倍政権を退陣に追い込もうとした事件」であると定義するのが正しいと考えています。

このように定義すると、「誰がどう責任を取るべきなのか」は明らかです。

まず、最大野党・民進党の謝蓮舫(しゃ・れんほう)党首(もしくは「村田蓮舫」党首)は、重要な国政課題を大量に抱えながら、このような下らない問題で国会を停滞させた責任を取って、少なくとも党首を辞任すべきでしょう。同様に、ほかの野党も、党首レベルで責任を取らねばならないと思います(ただし社民党のように政党要件が消滅しそうな泡沫政党の場合、党首が辞めたら党がなくなるかもしれませんが…)。

次に、マス・メディア(とくに新聞とテレビ)も、連日のように、国民に下らない情報を垂れ流したことの責任を取るべきです。テレビ局の場合は、電波利権を返上し、廃局するくらいのことをすべきです。

政局政治とは?

ただ、どうして野党4党は、かくも「政局」にこだわるのでしょうか?ここでヒントになるのが、小沢一郎氏です。

「政策より政局」―。これは、小沢一郎自由党党首の得意技(?)です。

「自由党」と名乗っていますが、私は個人的に、小沢一郎氏には自由主義を名乗る資格などないと感じています。しかし、そのことは敢えて置いておきましょう。

今回、野党4党が執拗に「森友学園」問題を責め立てた大きな理由は、実は小沢一郎氏にあるのではないかと睨んでいます。

小沢一郎氏は、「選挙のためならなんでもやる」という姿勢を持っています。良い言い方をすれば「したたか」ですが、私に言わせれば、彼の政治姿勢は完全に国民を愚弄するもの以外の何物でもありません。

小沢氏は民主党が政権を獲得した直後の2009年に大規模な訪中団を引き連れて「北京詣で」を行い、ご体調の優れない天皇陛下の予定を無理やり調整させ、習近平(しゅう・きんぺい)国家副主席(=当時、現在は国家主席)の拝謁を実現させた「剛腕ぶり」でも知られました。この小沢氏は、胡錦濤(こ・きんとう)国家主席(当時)に対し、「私は人民解放軍の野戦司令官だ」と宣言したことでも知られます。

では、なぜ小沢氏はこのような行動を取るのでしょうか?

おそらく、彼の頭の中にあるのは、「どうやって選挙で勝つか」という一点なのだと思います。そして、その「選挙に勝つメソッド」は、「テレビ局を味方につけ、時の政権の不祥事を暴き、政局により打倒すること」で一貫しています。

ただ、新聞・テレビが情報のすべてを支配していた時代ならいざ知らず、インターネット時代の現代にこのような手法が通用するはずなどありません。小沢氏は「政党助成金」を受け取るために、なりふり構わず「政党」の体を保とうと必死になるあまり、東京都選出の山本太郎参議院議員を取り込み、「生活の党と山本太郎となかまたち」という、あまりにも国民を愚弄する政党を結成。昨年10月12日には党名を「自由党」に戻しています。

わかっています、どうせ誰も責任を取りませんよ

ただ、私は「野党もマス・メディアも、国会を空転させたことの責任を取るべきだ」、などと偉そうなことを書き連ねてきましたが、それと同時に私は断言します。野党4党やマス・メディアは、今回の事件について、どうせ、一切責任を取らないでしょう。

謝蓮舫氏は安倍総理のことを、「息をするようにウソを吐く」、「説明責任を果たさない」、「説明が二転三転する」などと批判します。しかし、ご自身の中国(あるいは台湾?)との二重国籍問題については、国民に対しては、一切、説明責任を果たしていません。

少なくとも、二重国籍疑惑が解消していない人間が、日本国の内閣総理大臣を目指しているという事実は、一種のホラーです。

そして、テレビ局と野党4党は、なぜか非常に仲が良いため、今回の「森友学園」の件も、テレビは政局として捉えるに違いありません。

懲罰を下すのは国民

こうした状況を抜本的に変えるためには、何が必要なのでしょうか?

月並みですが、その答えは一つしかありません。それは、

「国民が賢くなること」

です。

例えば、最大野党・民進党は、党首が外国人であるとの疑いが強く(※私自身は謝蓮舫氏が中国人であると信じています)、また、謝蓮舫氏以外にも、後藤祐一議員(セクハラ・パワハラ・泥酔事件)、山尾しおり議員(地球7周分のガソリン不正利用や「日本死ね」捏造疑惑)、小西洋之議員(ダイビング、クイズ王)、緒方林太郎議員(「スーパー堤防はスーパー無駄遣い」発言)、福山哲郎議員(ブーメラン)などなど、あまりにも香ばしい人材の宝庫となっています。

ただ、宮城県で2013年に、元国家公安委員長でもある故・岡崎トミ子元参議院議員(つい先日他界)が落選し、和田正宗議員が当選しましたが、こうした「地殻変動」は、確実に広がりつつあります。2016年の参議院議員選挙で、比例区で立候補した青山繁晴氏が、自民党の中で上位2番目の得票で当選したことは、記憶に新しい点です。

つまり、「外国人が最大野党の党首である」という状況に不満があるのならば、国民が自らの手で民進党に懲罰を下し、民進党を「最大野党」ではない状態にしてしまえば良いのです。

同じく、北朝鮮問題や中国の海洋侵略問題、G20などの重要話題を全く報じないテレビ局や新聞社に対しても、私たち消費者は「不買」「不視聴」という形で、意思表示をすれば良いのです。

いずれにせよ、「日本の政治やマスコミのレベルが低い」と嘆くのは簡単ですが、私は「現状を嘆く」のではなく、国民一人ひとりが、この状況を打開するための「具体的なアクション」を取るべきだと思います。

その意味で私は、まずは東京都民が7月の都議会選で、「小池劇場」の主役・小池百合子都知事を支持する会派に多数を与えるのか、与えないのかについて、深く注視していきたいと考えています。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 今すぐ国会が議論しなければならないのは、100万円問題でもなく、ましてや国有地売却問題でもない。韓国の政府が政府の体をなしておらず、中国が海洋侵略を本格化させる中で、北朝鮮の核開発・生物兵器開発が進んでいる問題であり、あるいは日本国内でも陛下のご譲位の問題や消費税増税の再延期(あるいは凍結)など、様々な問題が山積している。そんな状況で、何日も何日も国会を空転させてきた野党4党の責任は重いが、それにも増して重い責任があるのは、マス・メディアや田原氏を含めたメディア人らによる、この問題を、さも「国家の進退がかかっている問題」であるかのように報じてきたという報道姿勢だ。

    もちろん、「国有地売却手続」に関しては、森友学園に留まらず、朝日新聞社や読売新聞社、朝鮮学校を含め、真相の究明に努めなければならないことは間違いない。ただ、1か月近くも国会を空転させることは是認できない、ということだ。いっそのこと、野党4党とマスゴミに責任を取らせるため、安倍政権は国民に審判を委ねてはいかがかと思う。

  2. 通りすがり より:

    朝日新聞やテレビ朝日は、昭恵夫人付の政府職員からのFAXを用地買収の際に便宜を図った証拠の疑いがあるとの方向での偏向報道を繰り返しています。全くもって予想通りの展開でした。

    これに関しては、菅官房長官の説明や、明恵夫人の説明では、学園側から昭恵夫人付の政府職員へ依頼した事項に対して、「ゼロ回答です」と依頼を受けた職員が返答したFAXだったことは明白のようです。証人喚問の中でも籠池氏は数々の嘘を平気でついていたし、真相は菅官房長官の説明の通りなのでしょう。これに関する検証は別に国会がすべき問題ではないと思います。

    100万円の寄付(そもそも、これはおこなわれていても全く合法のもの)も籠池氏の嘘っぽいですよね。ただ、嘘だという証明は物凄く大変で、国会で、それに対して時間を割くべきものではないと思います。

    用地買収に対する明恵夫人を通した政府の関与(上記のFAX以外何も出てこなかった)、100万円の寄付の実態も明らかに否定されました。残されたのは籠池氏本人の疑惑と本日おこなわれる財務省職員の土地売買に関する経緯の説明だけです。

    いい加減、本来国会で議論されるべき議案に戻って欲しいものです。最も民進党をはじめとする多くの野党は、政局にだけ興味があり、どうすれば国を良くできるかといった議論には全く興味が無いことは明白ですが…。

  3. porter より:

    まったくマスゴミ(慰安婦捏造バカヒ新聞や頭狂新聞)はクソ偏向報道しミンスも含めたクソ野党は見苦しいね
    反日新聞はさっさと潰れろ!

  4. porter より:

    もひとつ追加w
    文春が籠池独白って記事乗っけてるがどうせ野党はこの記事で政府を追求するんだろ?
    もういい加減にしたら?

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