中国が狙う人民元の国際化計画や、中国が主導する国際的な開発銀行である「AIIB」という組織が、いまひとつ、うまく行っていないようです。というよりも、むしろこれらの多くが頓挫しかけているのかもしれません。本日は、当ウェブサイトの「人気シリーズ」の一つでもある、AIIBの現状の定点観測と、人民元の国際化を巡る動向について、中間アップデートを行ってみたいと思います。

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    うまく行かない「金融覇権確立」

    中国の「国際金融市場での覇権確立」という野心が、どうもうまく行っていません。

    あくまでも私の見立てですが、中国は国際金融市場における覇権を確立するために、2014年以降、大きく分けて、①人民元の国際化、②独自の国際開発銀行の設立、③一帯一路構想、という三つのプロジェクトを始動しました。いわば、自国の通貨・人民元を国際的に通用可能な通貨にし、国際開発銀行やインフラ開発基金を設立することを通じて、発展途上国を中心とする諸国に対する影響力を拡大しようとした格好です。

    このうち、①については、自国の通貨・人民元を国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)の構成通貨入りさせるという「野心」を2016年10月には達成。また、②については、「アジアインフラ開発銀行」(Aisan Infrastructure Investment Bank, AIIB)という組織を2015年6月に発足させました。さらには、③については2014年12月29日に「シルクロード基金」を設立するなどし、この三つのプロジェクトにより、人民元の国際化と中国の金融における覇権が加速する―はずでした。

    しかし、「人民元の国際化」についても、あるいは「AIIB」や「シルクロード基金」についても、最近、めっきり聞かなくなりました。もちろん、ごく一部の自称「有識者」や朝日新聞などの香ばしいパヨク界隈からは、「今からでも遅くないから、日本もAIIBに加入すべきだ」などというトンチンカンな論説も聞こえてきます。しかし、現状で判断する限り、少なくともAIIBから距離を置くという日本政府の戦略は、今のところ、非常に正しいと断言せざるを得ません。

    そういう訳で、本日は、この「中国の金融戦略の挫折」について、主にAIIBに焦点を当てて、「中間アップデート」を行っておきたいと思います。

    AIIBの現状・3月版

    早速ですが、まずはAIIBの現状について、先月上梓した記事『鳴物入りのAIIB、どうなった?』のアップデートを行っておきましょう。といっても、AIIBの融資案件自体は、この1か月でほとんど動きはありません。現時点でAIIBが承認した案件の一覧は図表1、現在審査中の案件の一覧は図表2のとおりです。

    図表1 AIIBの現時点での承認済みPT一覧(金額単位:百万ドル)
    番号 承認日 PT名称和訳 PT総額 うちAIIB 比率
    000011 2016/12/21 アゼルバイジャン:天然ガスパイプライン 8,600.00 600.00 6.98%
    000013 2016/12/08 オマーン:港湾ターミナル・作業領域開発 353.33 265.00 75.00%
    000014 2016/12/08 オマーン:鉄道準備 60.00 36.00 60.00%
    000007 2016/09/27 ミャンマー:発電設備 不明 20.00 不明
    000005 2016/09/27 パキスタン:水力発電施設拡張 814.50 300.00 36.83%
    000004 2016/06/24 インドネシア:スラム地区改善 1,743.00 216.50 12.42%
    000001 2016/06/24 パキスタン:国道4号線 273.00 100.00 36.63%
    000003 2016/06/24 バングラデシュ:発電設備改良・拡張 262.29 165.00 62.91%
    000002 2016/06/24 タジキスタン:ウズベキスタンとの国境道路改善 105.90 27.50 25.97%
    合計 12,212.02 1,730.00
    図表2 AIIBが審査中の案件(金額単位:百万ドル)
    番号 PT名称和訳 PT総額 うちAIIB 比率
    000019 インド:都市再開発 715.00 200.00 27.97%
    000018 タジキスタン:水力発電所再開発 350.00 60.00 17.14%
    000020 インド:生活道路建設 502.00 141.00 28.09%
    000009 インド:発電設備? 570.00 160.00 28.07%
    000006 インド:送電系統 303.50 100.00 32.95%
    000010 インドネシア:ダム開発及び生活保障 300.00 125.00 41.67%
    000012 インドネシア:地域インフラ基金 406.00 100.00 24.63%
    不明 カザフスタン:中央南方回廊道路整備 不明 不明 不明
    000015 バングラデシュ:天然ガスインフラ・効率改善 453.00 60.00 13.25%
    000017 カザフスタン:発電設備 69.11 不明 不明
    3,668.61 946.00

    (【出所】図表1、図表2ともにAIIBウェブサイトより著者作成)

    AIIBの融資予定額は、現時点で決定されているプロジェクトが9件・17.3億米ドル(約2,000億円)、審査中の案件が10件・9.5億米ドル(約1,100億円)だそうです(ただし、一部の金額は不明)。ただし、AIIB自体、ディスクロージャーが不十分であり、この2つの一覧表も、著者自身がAIIBのウェブサイトに開示されている最新の情報から手作業で作成したものです。また、AIIBが公表している資料間でも不整合が多々あるため、図表1、図表2ともに、正確性については全く保証できませんので、その点についてはご了解ください。

    案件の特徴

    さて、これらの案件を見ると、いずれもアジアの発展途上国のインフラ整備案件に対する融資である、という共通点があります。ただし、AIIB特有の「特徴」は、三つあります。

    一つ目の特徴は、AIIBの単独融資案件がほとんどない、という点です。多くのケースは世界銀行やアジア開発銀行(ADB)などが行う案件に「乗っかる」という形で行われており、案件番号000003、000013、000014の3つを除けば、いずれも融資比率は50%を割り込んでいます。

    二つ目の特徴は、少額かつ単純な案件が多い、という点です。実際、000004と000011を除けば、いずれもプロジェクト総額は10億ドル以下であり、AIIBの融資額は最大でも6億ドル(000011番)に留まります。現時点では、「高速鉄道建設事業」などのような高度インフラの整備事業への融資案件など含まれていません。

    そして三つ目の特徴は、いずれも米ドル建て融資である、という点です。AIIBが設立された時には、中国当局としては、「人民元の国際化を進める」という「野心」もあったようですが、現時点ではそうした野心は全く実っていません。

    実際、AIIBが発足する直前の2015年4月には、AIIBでは人民元建ての融資を実現しようと中国が働きかけていたという報道もあります。

    AIIB融資、人民元の利用を中国が働き掛けへ=香港紙(2015年 04月 15日 12:03 JST付 ロイターより)

    ただ、実際に案件一覧を見る限りにおいては、人民元を利用した融資案件は皆無です。考えてみれば当然ですね。人民元は国際的な市場で利用可能な通貨ではないからです。とくに、国際開発銀行の場合は支援する国、支援を受ける国が多岐にわたるため、人民元のようなローカル通貨を融資に使うことはできないからです。

    出資国一覧

    ここで、AIIBに対する出資国の一覧についても確認しておきましょう(図表3)。

    図表3 AIIB出資国一覧(出資額の単位は百万ドル)
    署名日 批准日 出資額 出資比率 議決権 議決権比率
    オーストラリア 2015/06/29 2015/11/10 3,691.2 4.01% 40,006 3.70%
    オーストリア 2015/06/29 2015/12/03 500.8 0.54% 8,102 0.75%
    アゼルバイジャン 2015/06/29 2016/06/24 254.1 0.28% 5,635 0.52%
    バングラデシュ 2015/06/29 2016/03/22 660.5 0.72% 9,699 0.90%
    ブラジル 2015/06/29 未了
    ブルネイ 2015/06/29 2015/10/12 52.4 0.06% 3,618 0.33%
    カンボジア 2015/06/29 2016/05/17 62.3 0.07% 3,717 0.34%
    中国 2015/06/29 2015/11/26 29,780.4 32.38% 300,898 27.85%
    デンマーク 2015/10/27 2016/01/15 369.5 0.40% 6,789 0.63%
    エジプト 2015/06/29 2016/08/04 650.5 0.71% 9,599 0.89%
    フィンランド 2015/06/29 2016/01/07 310.3 0.34% 6,197 0.57%
    フランス 2015/06/29 2016/06/16 3,375.6 3.67% 36,850 3.41%
    グルジア 2015/06/29 2015/12/14 53.9 0.06% 3,633 0.34%
    ドイツ 2015/06/29 2015/12/21 4,484.2 4.88% 47,936 4.44%
    アイスランド 2015/06/29 2016/03/04 17.6 0.02% 3,270 0.30%
    インド 2015/06/29 2016/01/11 8,367.3 9.10% 86,767 8.03%
    インドネシア 2015/06/29 2016/01/14 3,360.7 3.65% 36,701 3.40%
    イラン 2015/06/29 2017/01/16 1,580.8 1.72% 18,902 1.75%
    イスラエル 2015/06/29 2016/01/15 749.9 0.82% 10,593 0.98%
    イタリア 2015/06/29 2016/07/13 2,571.8 2.80% 28,812 2.67%
    ヨルダン 2015/06/29 2015/12/25 119.2 0.13% 4,286 0.40%
    カザフスタン 2015/06/29 2016/04/18 729.3 0.79% 10,387 0.96%
    韓国 2015/06/29 2015/12/11 3,738.7 4.07% 40,481 3.75%
    クウェート 2015/12/04 未了
    キルギスタン 2015/06/29 2016/04/11 26.8 0.03% 3,362 0.31%
    ラオス 2015/06/29 2016/01/15 43.0 0.05% 3,524 0.33%
    ルクセンブルク 2015/06/29 2015/12/08 69.7 0.08% 3,791 0.35%
    マレーシア 2015/08/21 未了
    モルディブ 2015/06/29 2016/01/04 7.2 0.01% 3,166 0.29%
    マルタ 2015/06/29 2016/01/07 13.6 0.01% 3,230 0.30%
    モンゴル 2015/06/29 2015/11/27 41.1 0.04% 3,505 0.32%
    ミャンマー 2015/06/29 2015/07/01 264.5 0.29% 5,739 0.53%
    ネパール 2015/06/29 2016/01/13 80.9 0.09% 3,903 0.36%
    オランダ 2015/06/29 2015/12/16 1,031.3 1.12% 13,407 1.24%
    ニュージーランド 2015/06/29 2015/12/07 461.5 0.50% 7,709 0.71%
    ノルウェー 2015/06/29 2015/12/22 550.6 0.60% 8,600 0.80%
    オマーン 2015/06/29 2016/06/21 259.2 0.28% 5,686 0.53%
    パキスタン 2015/06/29 2015/12/22 1,034.1 1.12% 13,435 1.24%
    フィリピン 2015/12/31 2016/12/28 979.1 1.06% 12,885 1.19%
    ポーランド 2015/10/09 2016/06/15 831.8 0.90% 11,412 1.06%
    ポルトガル 2015/06/29 2017/02/08 65.0 0.07% 3,744 0.35%
    カタール 2015/06/29 2016/06/24 604.4 0.66% 9,138 0.85%
    ロシア 2015/06/29 2015/12/28 6,536.2 7.11% 68,456 6.33%
    サウジアラビア 2015/06/29 2016/02/19 2,544.6 2.77% 28,540 2.64%
    シンガポール 2015/06/29 2015/09/10 250.0 0.27% 5,594 0.52%
    南アフリカ 2015/12/03 未了
    スペイン 2015/06/29 未了
    スリランカ 2015/06/29 2016/06/22 269.0 0.29% 5,784 0.54%
    スウェーデン 2015/06/29 2016/06/23 630.0 0.69% 9,394 0.87%
    スイス 2015/06/29 2016/04/25 706.4 0.77% 10,158 0.94%
    タジキスタン 2015/06/29 2016/01/16 30.9 0.03% 3,403 0.31%
    タイ 2015/09/29 2016/06/20 1,427.5 1.55% 17,369 1.61%
    トルコ 2015/06/29 2016/01/15 2,609.9 2.84% 29,193 2.70%
    アラブ首長国連邦 2015/06/29 2016/01/15 1,185.7 1.29% 14,951 1.38%
    英国 2015/06/29 2015/12/03 3,054.7 3.32% 33,641 3.11%
    ウズベキスタン 2015/06/29 2016/11/30 219.8 0.24% 5,292 0.49%
    ベトナム 2015/06/29 2016/04/11 663.3 0.72% 9,727 0.90%
    アジア 合計 72,739.4 79.09% 835,684 77.33%
    アジア以外 合計 19,233.4 20.91% 244,932 22.67%
    総合計 91,972.8 100.00% 1,080,616 100.00%

    これを見ると、現時点でAIIBへの出資を署名した国は57か国ですが、イランとポルトガルが今年に入って新たに批准を終わらせていますが、批准(Ratification)が終了しているのは52か国であり、ブラジル、クウェート、マレーシア、南アフリカ、スペインについては批准が未了です。また、2016年以降、AIIBへの参加をコミットした国は、なんと0か国です。

    そして、出資額は現時点で920億ドルですが、図表1と図表2で示した通り、未実行・未承認の案件を含め、AIIBが融資を予定している金額は現時点で約27億ドルに過ぎません。つまり、せっかく900億ドルを超える出資金を集めているのに、現時点で利用が見込まれる金額は、わずか3%なのです。さらに、AIIBによる「単独融資案件」はほとんどなく、大部分が世銀やADBなどとの共同融資案件であるため、せっかく中国が主導して、中国企業に便宜を図る目的で設立したAIIBも、その役割を十分に果たすことができていないのが現状であるといえるでしょう。

    AIIBは債券を発行することができるか?

    AIIBのもう一つの根源的な問題は、AIIBが債券を発行して資金を調達することは、現状では不可能である、という点です。

    いまのところ、AIIBはムーディーズ、S&P、フィッチという「3大格付業者」からの格付を得ている形跡はありません。それどころか、ロイターの報道によると、AIIBの金立群(きん・りつぐん)総裁は、AIIB発足直後の2015年9月時点で、格付が与えられなくても「中国国内で資金調達が可能だ」と述べたそうです。

    AIIB、格付け不当でも中国国内で資金調達可能=初代総裁(2015年 09月 18日 12:56 JST付 ロイターより)

    ただ、上記でも確認したとおり、AIIBが予定している案件は、いずれも米ドル建て融資ばかりです。必然的に、AIIBが債券を発行するとしても、米ドル建てか、それとも容易に米ドルに転換できる通貨(ユーロ、日本円、英ポンドなど)建てで発行するしかなく、そうなれば、中国国内の民間金融機関から資金調達をすることはできません。

    どうしてこの金立群氏という人物は、平気でこういう「すぐにわかるウソ」をつくのでしょうか?

    ちなみに、格付が存在しなければ、少なくとも日本をはじめとする先進国の金融機関がAIIBの発行する債券を購入することなどできません。また、銀行自己資本比率告示第60条第2項でも、「ゼロ%リスク・ウェイト」とされている国際開発銀行(MDBs)の中に、AIIBは加わっていません。

    このため、少なくとも日本の金融機関がAIIBの発行する債券を取得した場合には、無格付のジャンクボンドを取得しているのと同じ金融行政上の扱いを受けます。まともな金融機関はAIIBを相手にしないでしょう。

    人民元国際化という「幻想」

    IMFのSDR入りは果たしたが…

    さて、中国共産党にとって、「金融での覇権」という観点からは、人民元の国際化と中国主導のMDBであるAIIBの設立、そして「シルクロード基金」構想の推進が、「3点セット」のようになっていたのではないかと記憶しています。

    しかし、AIIBについては上記で詳細に触れたとおり、どうも「鳴かず飛ばず」であり、また、シルクロード基金構想についても、最近では続報について、あまり聞かなくなりました。そして、華々しく国際社会にデビューしたはずの人民元も、その「国際化」は全く進んでいません。

    実際、今年1月末頃、国際的な資本市場である香港市場で流通する人民元の預金量が、ピーク時と比べて半減しているとの報道がありました。

    Renminbi internationalisation remains elusive(英国時間2017/01/30(月) 10:06付=日本時間2017/01/30(月) 19:06=付 FTオンラインより)

    これを私なりに解釈すると、

    • 中国共産党は人民元をIMFのSDRに加えるために、「人民元が国際化している」というアリバイ作りのために香港オフショア人民元市場を創設した
    • しかし、人民元の相場が乱高下することを防ぎたい中国当局としては、香港オフショア市場と中国本土市場が分断された状況を、現時点でも放置している
    • 国際市場における人民元相場をコントロールするために、香港における人民元の供給量を絞り始めている

    という現象だと考えています。

    SWIFTデータ上は一進一退

    いずれにせよ、現状で考える限り、中国の通貨・人民元は国際的な資本市場での通用度が低く、国際開発銀行(MDB)における多額のインフラ投資といった用途には向きません。ただ、その一方で、細かい商業用の決済などでは、一時、日本円を抜いて世界4位のシェアを獲得したこともあります。

    国際的な銀行組織間の決済電文サービスを担うSWIFT社が公表する「RMBトラッカー」によると、国際送金(顧客送金と銀行間決済の合計値)に占める人民元のシェアは、2015年8月に、日本円を抜いて世界第4位に浮上したものの、その後は再び日本円に抜かれ、最近ではカナダ・ドルに再逆転されて、6位となっています(図表4)。

    図表4 世界主要通貨の決済ランキング(2017年1月まで)

    この順位表を見ると、米ドル(USD)は「不動の1位」であり、ユーロ(EUR)がこれに続きます。また、意外なことに、英ポンド(GBP)は、SWIFT電文のシェアでは日本円を遥かに上回っており、3位につけています。そして、日本円(JPY)は2015年8月に、一度だけ人民元に逆転されたものの、その後は4位の地位を守っていることがわかります。各通貨の具体的なシェアの推移は、図表5の通りです。

    図表5 世界主要通貨の決済シェア(2017年1月まで)【※縦軸に注意】

    約束を守らない国の通貨は信用されない

    以上、AIIBと人民元の現状について、3月時点の状況を大まかに確認してみました。

    日本国内の左派メディアなどが豪語するわりには、AIIBも人民元国際化も、それほどうまく行っているようには見受けられません。特にAIIBについては、現状で日本が参加を見送っていることについては、私自身としては高く評価したいと考えています。

    ただし、中国はバブルの崩壊と形成を繰り返しながら、今後も緩やかな経済成長を続けるはずです。さすがに、中国当局が発表する「6.7%成長」という数値については、明らかなウソだと考えられますが、それでもある程度の経済成長が続けば、人民元の国際送金におけるシェアは少しずつ上昇すると考えるのは、ごく自然な発想です。

    ただ、それと同時に、中国は人民元がIMFのSDRに加えられる際に、今後、人民元の国際化を進めるということを、国際社会に対してコミットしました。しかし、現状では、国内の資本市場の対外開放は全く進んでおらず、それどころか香港やロンドンに「オフショア人民元市場」を創設してお茶を濁した格好となっており、そのオフショア市場すら、人民元の供給量を絞っているというのが実情です。

    このように、中国共産党は「国際的な約束」を全く守らない主体であり、このような国が発行している通貨を「国際的なハード・カレンシー」として信用しろといわれても、少々無理があるように思えてなりません。

    いずれにせよ、人民元の国際化については、私の「ライフワーク」でもあるため、これからもウォッチを続けていこうと考えています。どうか引き続き、当ウェブサイトをご愛読賜りますと幸いです。

    ※本文は以上です。

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