「平和の祭典」の政治利用を許すな!

異例ですが、本日も3本目の記事を配信します。

五輪利用して領土問題を煽る韓国の卑劣さ

外務省、平昌五輪HP問題で韓国に抗議

「平和の祭典」であるはずのスポーツを、政治利用しようとする国が出現しました。「また」あの国です。

平昌五輪HP、竹島を「独島」…政府が懸念伝達(2017年01月20日 08時55分付 読売オンラインより)
平昌冬季五輪のHPに「独島」と記載 日本政府が抗議(2017.1.19 23:28付 産経ニュースより)

報道によれば、韓国・平昌(へいしょう)で2018年2月に開会が予定されている「平昌冬季五輪」の公式ホームページに、韓国が不法占拠中の島根県・竹島を「韓国最東端の島」として紹介。あわせてフェリーなどでの行き方を紹介している、というものです。

実際に調べてみると、確かにそのページは存在します。

PyeongChang’s Story/Dokdo & Ulleung-do, Korea’s Easternmost Islands(2016/03/17付 平昌冬季五輪公式ホームページより)

ところで、このページ自体、開設されたのは昨年の3月であり、それから1年近くが経過しています。なぜこのタイミングで日本政府が懸念を伝達したのか、やや唐突感はありますが、きちんと抗議すべきことを抗議したこと自体は評価できます。

どう書かれているのか?

問題のページは、鬱陵島(うつりょうとう)と並び、韓国が不法占拠する竹島を「独島(どくとう)」の朝鮮語読みである「ドクド」に関するストーリーを紹介するという仕立てのようです。ページの冒頭には、

Meanwhile, it takes about 1 hour 30 minutes by boat to get from Ulleung-do Island to Dokdo, where one can get a glimpse of the most beautiful first sunrise of Korea. Dokdo holds a special place in the hearts of Koreans as they hold pride in defending Korea’s easternmost reached territory.

(仮訳)一方、ドクドへはウレウング・ド島(訳注:鬱陵島の朝鮮語読み)から船により1時間30分ほどで到着します。ここは朝鮮で最初の美しい日の出を見ることができます。ドクドは朝鮮人たちの心にとって特別な場所であり、そして朝鮮人たちはこの東端の島を領土として守っていることに誇りを感じています。

文章の中で「この島を領土として守っている」とありますが、「どこの国から守っているか」については記載がありません。しかし、地理的に見て「日本から守っている」という意味であることは明らかでしょう。

五輪は平和の祭典であるとされており、他国との領有権問題を公式ウェブサイトに書き込むのは五輪の精神に反し、一種のスポーツの政治利用でもあります。ましてや、竹島は日本固有の領土であり、韓国がわざわざそれを「日本から奪い取ったこと」を「誇り」に感じて対外的にも宣伝するなど、民族性の歪みも良いところです。

問題のページの削除を韓国が拒否

そして、この報道には「続報」が出てきました。

組織委会長「対応しない」 平昌五輪HPの「独島」表記(2017.1.20 12:20付 産経ニュースより)

産経ニュースによると、大会組織委員会の李煕範(り・きはん)会長は、

「独島は韓国領土だ。(要請は)一顧の価値もない主張で、対応する考えはない」

と一蹴したそうです(※産経ニュースによると、その出所は韓国・聯合ニュースの報道だそうです)。

これで、日本としても平昌冬季五輪への参加が難しくなりました。なぜなら、「竹島は日本固有の領土である」というのは、日本政府の公式の立場だからです。

ここまでコケにされて、それでも日本は韓国に協力するのでしょうか?

少なくとも、平昌五輪の公式スポンサーとなっている日本企業は、少なくともIOCに対して、韓国側の組織委の不法行為を主張したうえで、場合によってはスポンサーを降り、組織委に違約金を請求するくらいのことはしてほしいものです。

で、開けるんでしたっけ?

ただ、ここでもう一つ、深刻な問題があります。それは、平昌五輪が「開催できないかもしれない」、という論点です。少し古いニュースですが、ちょうど1年前にも、工事の遅延から、昨年2月の「テスト大会」が開催できないのではないかとの懸念が出ていました。

テスト大会も中止の危機 韓国テレビも「とてつもない国際的な恥さらし」と報道 組織委はなお強気だが…(2016.1.15 08:00付 産経ニュースより)

こうした工事、インフラ整備などの様々な遅れに加え、さらに昨日は次の報道も出てきました。

平昌五輪の準備に影響=国政介入事件で組織委会長(2017/01/19-21:04付 時事通信より)

報道によると、韓国で発生した朴槿恵(ぼく・きんけい)政権に対する「国政介入事件」に絡み、崔順実(さい・じゅんじつ)被告が設立した財団に多数の大企業が巨額の資金を拠出したものの、検察側が崔被告らを「企業に圧力を掛けた」としており、また、贈収賄の容疑についても捜査中だとしています。

つまり、平昌冬季五輪は、依然として「開催できない可能性」が残っているのです。

災い転じて福となす「天の配剤」

私の主張を繰り返しておきます。

韓国とは積極的に関わるべきではありません。

そして、今回、韓国が平昌という「平和の祭典」を「政治利用」しようとした愚を犯したことは、これも韓国と関わらないで済むための、一種の「天の配剤」なのかもしれません。

少なくとも日本が平昌五輪の開催を「お手伝い」する筋合いなどありませんが、今回の「竹島HP事件」で、その可能性は完全に潰えました。

さらに、日本としては、平昌冬季五輪への参加を「ボイコット」しても良いかもしれません。少なくとも、今回の事件は、それだけ日本の名誉を傷つけているのです。

日本の当局にはさらなる「英断」を求めたいところです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. porter より:

    やっぱり日本は何だかんだ言ってテョンのことを助けるんですかね?
    ヒラマサだって結局助けるんじゃないの?
    岸田の発言って怪しいよね。

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