問題だらけの野党議員と日本国憲法前文

9月26日に臨時国会が召集され、日々、議論が行われています。私自身も仕事の合間を見ながら動画サイトで国会中継を見ることがあるのですが、野党議員(特に民進党や共産党)のレベルの低さには、心の底から呆れてしまいます。野党(とくに最大野党)があまりにも低レベルだと、自民党自身も慢心を通じて腐敗が広がります。このままで良いはずがありません。また、本日は、「日本国憲法前文」を改めて、一段落ずつ読んでいくという試みをしてみたいと思います。

国会論戦で民進党に呆れる

今年7月の参議院議員通常選挙では、自民党・公明党という「連立与党」に加え、「改憲に積極的な勢力」とされる「日本維新の会」などの勢力が改選後ベースで3分の2を占めました。もっとも、私個人的には、与党の一角を占める公明党が「改憲に積極的」なのかどうかは疑問もあるところですが、この点は敢えて置いておくとしましょう。

最近の国会論戦も「自民党一強」

選挙後の9月26日に第192臨時国会が召集され、与野党による論戦が始まっています。インターネット時代の非常に良いところは、こうした国会の議論を、動画サイトで気軽に閲覧することができる、という点にあります。与党・自民党は現在、衆参両院で単独過半数を占めており、安倍晋三政権に対する国民の支持率も50~60%で推移するなど、盤石です。「安倍マリオ」をはじめとした精力的で多忙な外遊が成果を挙げつつあることもさることながら、2012年12月の総選挙以来、自民党は実に4回の国政選挙で勝利して来ました。動画サイトで見る安倍総理も自信に満ち溢れているかに見えます。

その一方で、最大野党・民進党は、相変わらず冴えていません。9月の代表選を制した蓮舫(れんほう)代表は「二重国籍疑惑」を抱えたままですが、同代表は自身の日本国籍の存在と台湾国籍の放棄を示す書類などの開示を、「個人的な事情だから」などと拒絶。二重国籍者でも国会議員(や酷い場合には内閣総理大臣)に就任できてしまうという「法の不備」が、今国会でも強い関心事となっている始末です。

二重国籍の国会議員は十数人 馬淵澄夫・民進党選対委員長が言及(2016.10.9 00:15付 産経ニュースより)

民進党の不祥事の数々と低レベルさ

また、民進党はこれ以外にも、「不祥事」を多数抱えています。「ガソリーヌ山尾」こと山尾しおり前政調会長の政治資金収支報告書の虚偽記載疑惑もさることながら、先日、沖縄県でヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の移設工事を妨害したとして逮捕された容疑者が、民進党や社民党の国会議員と接点を持っていたとの報道もあります。

北部訓練場の暴行で逮捕 容疑者は社民・福島瑞穂議員らと接点(2016.10.4 17:41付 産経ニュースより)

さらに、民進党・共産党をはじめとする野党議員の国会代表質問を動画サイトで閲覧していても、質問のレベルがあまりにも低くて呆れます。一昔前だと、国会中継を放送する放送局はNHKくらいしかなく、民放テレビ局は「編集」でごまかすことで野党議員の質問の低レベルさを国民の目から隠してきました。新聞だと国会の論戦そのものを「なかった」ことにしてしまう、というような行為も、罷り通ってきました。

しかし、インターネットのおかげで、国会議員(とくに野党議員)の討論レベルの実態が、我々のような一般人の目にも明らかになりつつあるのです。インターネットがさらに発達してくれば、もはや、テレビがどんな編集をしようが、新聞がどんな社説を書こうが、人々は新聞・テレビではなく、ウェブサイトから直接、情報を得ようとするに違いありません。これだと民進党が選挙で勝てないのも当然のことでしょう。

このままで良いはずがない

ただ、最大野党・民進党が、あまりにもグダグダすぎるためでしょうか、自民党内部に、「楽勝ムード」などが生まれ始めていないかが非常に心配です。やはり、最大野党は「いつでも政権を担うことができる」という存在であるべきです。その意味で、最大野党が勉強しない、仕事もできない国会議員の塊である民進党である、というのは、日本にとって不幸なことに違いありません。最大野党・民進党のレベルが低いままだと、政権与党・自民党も緊張感を失い、腐敗する恐れがあるからです。

こうした状況を打破するには、次の二つの選択肢があります。

  1. 民進党の所属議員が猛勉強し、民進党がレベルアップする。
  2. 民進党が「最大野党」ではなくなる。

このうち、(1)の選択肢は、民進党所属議員の皆さんが心を入れ替え、虚心坦懐に猛勉強することでしか成し遂げられません。しかし、党代表が二重国籍者でありながら、そのことに全く無反応だった多くの民進党議員の諸氏を見ている限り、どうも(1)については期待がもてなそうです。

そこで、(2)の選択肢が重要です。これは、民進党が「野党第一党」の地位を失うというものであり、具体的には、我々有権者が実現させるものです。何でも反対、反対と唱えるような非生産的な現在の野党議員諸氏には、我々有権者の力で国会議員を辞めて頂く、と言い換えても良いでしょう。

私が評論サイトを運営する最大の目的も、ここにあります。

確かに、先日の参議院議員選挙では、私は自民党の候補者に投票しました。しかし、私自身は自民党の党員でもありませんし、党員になるつもりもありません。今は「自民党以外に選択肢がないから自民党に投票している」だけの話です。その意味で、自民党の議員諸氏におかれても、是非、緊張感を持っていただきたいと思います。

日本国憲法前文を読む

安倍総理はこれからも、天皇陛下のご譲位の問題や消費税の問題など、多くの政治的課題を片付けていかねばなりません。しかし、その一方で、軍事的暴発リスクを高める中国や核開発を続ける北朝鮮など、日本の周辺には危険な国が数多く存在しており、結局は、日本政府から「交戦権」を奪い取る「憲法第9条第2項」(私に言わせれば「殺人憲法」)の問題にぶち当たります。

ところが、「護憲派」を名乗る勢力の主張をいくら読み込んでみても、どうも彼ら自身も、日本国憲法をきちんと読んでいないのではないか、という疑惑が湧いてきます。たとえば、日本共産党は、今は「護憲政党」などと名乗っていますが、その割に「天皇」について定めた第1条から第8条までを守るつもりもなく、天皇陛下をお迎えする国会の開会式には、69年間、一度も参加して来ませんでした(ただし、今年1月の通常国会の開会式には参加)。また、1946年6月に「日本人民共和国憲法」なるものを公表したこともあるくらいですから、この政党が「護憲政党」などとは、実に矛盾した主張です。

それはさておき、日本国憲法前文には、四つの段落があります。これらについて、原典をベースに、ツッコミを入れておきたいというのが、本日後半の主張です。

第一段落:「諸国民との協和」?

まずは、「第一段落」です。

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

なお、憲法は時代を反映し、「政府の行為によつてよって、ではなく)」、「基く基づく、ではなく)」など、かな遣いや送り仮名などが現代の日本語と多少異なっていますが、ここでは特に修正をせずにそのまま引用しています。

「日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」、という冒頭の記載だけで、矛盾していることがわかる憲法です。実際に行政を司るのは行政府たる内閣府であり、さらに司法に関しては完全に無視されているからです。また、憲法施行後70年の歩みを見ても、「わが国全土にわたって自由が恵沢をもたらした」ことは間違いありませんが、その一方で「諸国民との協和」にいう「諸国民」とは、いったいどこの国を指すのか、今一つ、意味が良くわかりません。

第二段落「平和を愛する諸国民」?

次に、私が「真っ先に廃止しなければならない」と考えているのが、「第二段落」です。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

「日本国民は恒久の平和を念願する」。これは非常に良い言葉です。ただし、その直後の「人間相互の関係を支配する崇高な理想」とやらは、定義が憲法に一切規定されておらず、全く正体不明です。また、「恒久の平和を念願する」だけで戦争に巻き込まれないで済むほど、現実は甘くありません。

そして、「平和を愛する諸国民」、です。これはいったい誰のことでしょうか?

日本が武装解除され、反撃できない状況で、卑劣にも南樺太や千島を強奪し、さらには旧満州に展開していた日本兵を武装解除したうえで、シベリアに拉致・監禁して強制労働させたソ連のことでしょうか?

同じく日本が武装解除されているときに、一方的に「李承晩宣言」を行って不法にラインを設定し、日本固有の領土である島根県竹島を軍事占拠し、戦後は朝日新聞社が捏造した「従軍慰安婦問題」で国際社会において日本の名誉を侮辱し、徹底的に貶めている韓国(南朝鮮)のことでしょうか?

工作員を日本に不法侵入させ、多くの日本の民間人を誘拐し、さらには国民を飢えさせながら核開発に邁進する北朝鮮のことでしょうか?

沖縄県石垣市の尖閣諸島を侵略しようとし、中国本土に進出している日本の民間企業・民間人の生命・財産を危機にさらし、政治的理由によりレアアースの日本輸出を禁止する措置を執るなどした中国のことでしょうか?

既に反撃能力を失っていた戦争末期の日本に、原子爆弾という非人道的かつ国際法違反の武器を2発も民間都市に投下したアメリカのことでしょうか?

少なくとも、私にはこれらの国が「平和を愛する諸国民」だとは思えません。

第三段落「日本語が崩壊」!

それでは、日本語としての最大の悪文である、この第三段落をご覧ください。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

「われらは、いずれの国家も」…。日本語として、真っ先に添削を受けるべき悪文の代表例ですね。冒頭に「われらは、」とありますが、この「われらは、」(主語)に対応する述語は、文末の「信ずる。」です。おそらく、GHQが英語で起草した

We believe, that…

という構文を、そのまま日本語訳しようとしたために、日本語として、ここまで醜悪な文章になったのでしょう。こんな文章を私たちの憲法に残しておいてはいけません。もちろん、「他国と対等な関係」という下り自体は、私も特段の違和感はないのですが(あくまでも「理念としては」、ですが)、書くならば、たとえば

自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとするならば、自国のことのみに専念するのではなく、他国をも尊重するという普遍的な政治道徳の法則に従うべきであり、日本国民もまた、この法則を信じる。

といった具合に、少なくとも「日本語として意味が通る文章」に書き換えるべきです。これはおそらく、「わざと直訳調の醜悪な日本語にした」ということで、憲法を日本語訳した当時の日本政府の担当者による、後世の日本国民に対するメッセージだと見るべきでしょう。

第四段落「崇高な理想」と「容赦ない現実」

最後の段落です。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

文章に出てくる「この崇高な理想」とやらは、いったい何者なのでしょうか?「崇高な理想」という言葉は、第二段落に出てくる「人間相互の関係を支配する崇高な理想」という文章に含まれていますが、「人間相互の関係を支配する崇高な理想」、いまひとつ、何を指すのかはよくわかりません。

日本国民は「平和を愛する諸国民」とやら「の公正と信義」に期待して、平和主義の理想を世界に広める、とでも言うのでしょうか?理想は崇高(?)かもしれませんが、現実は容赦ないものです。日本は「平和主義」(を騙る殺人憲法)により、ソ連や韓国や北朝鮮や中国の不法行為に対し、反撃すら許されず、日本国民を守ることすらできてこなかったのです。「崇高な理想」と「70年後の現実」。これを比べて憤らない人がいたら、その人は日本人を名乗る資格などありません。

殺人憲法の改廃と軍法整備を急げ!

いずれにせよ、昨今の国際情勢は日本国憲法の改正を待ってくれません。日本がうかうかしている間に、「どこかの外国」が日本に攻めて来る可能性など、いくらでもあります。特に、秋の米大統領選次第では、日米同盟の脆弱性を見抜かれ、中国が本気で尖閣諸島を奪いに来る可能性だってあるのです。

そんな時に、中国が攻めて来て法的に防衛ができません、では話になりません。国会議員や大臣から二重国籍者を排除する「蓮舫法案」も大事ですが、是非、国会議員の先生方には、早急に憲法審査会を設置して頂き、議論を開始して欲しいと思います。

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