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先日、「人民元はいまだにハード・カレンシーではない」と主張するエントリーを掲載しました。その際、「ハード・カレンシーの概念については、後日、別途議論する」と申し上げましたが、この際、「気軽に読んでいただける専門知識」ということで、通貨の一般論を掲載しておきます。本日はややアカデミックに、「外為市場」について議論してみたいと思います。このエントリーは、いわば一種の「基礎知識」として、是非、アーカイブ的にご参照くださると幸いです。

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2016-09-14 08:25:16 追記

スマートフォンから閲覧した際に、表の一部が崩れていて閲覧できない状況となっていたため、これらのエラーを修正しました。

通貨の数と機能

当たり前の話ですが、私たちが日常使っているお金は「日本円」です。しかし、海外旅行に出かける人ならわかると思いますが、外国に行って日本円がそのまま使えるケースはそれほど多くありません(台湾や韓国などでは日本円が使える場合もありますが…)。つまり、外国に出かけるなら、その国のお金(通貨)を手に入れなければなりません。本日は、「外国の通貨」(つまり外貨)についての基本的な事柄を取りまとめておきます。

国と通貨の数

まずは、現在の地球上に、通貨がどの程度あるのかをみてみましょう。

世界には国の数が約200あります(図表1)が、通貨の数についてはおそらくそれよりも少なく、150程度です(図表2)。

図表1 世界の国の数
区分 備考
日本の承認国 196か国 バチカン、コソボ、クック諸島、ニウエは国連非加盟国
国連加盟国 193か国 北朝鮮は国連加盟国だが日本が未承認
その他 ?か国 国としての実態はあるが国連にも加盟しておらず、日本も承認していない「国」(台湾、パレスチナ、ソマリランド等)

(出所:外務省ウェブサイト(2015年5月15日時点)及び著者調べ)

図表2 世界の通貨の数は「国の数」と一致しない
パターン 具体例 備考
複数国が単一通貨を利用しているケース ユーロ、CFAフラン ●ユーロ:19か国
●CFAフラン:14か国が利用
独自通貨を発行していないケース 米ドル、ユーロを利用している国 ●米ドル利用国:東ティモール、パラオ、マーシャル諸島 等
●ユーロ利用国:バチカン、サンマリノ、アンドラ、モナコ 等
単一国で複数通貨を使用しているケース 海外領、植民地、特別行政区 ●フランス海外領:CFPフラン
●中国特別行政区・香港(香港ドル)、マカオ(パタカ)
事実上、他国通貨が流通しているケース マカオ、ジンバブエ、北朝鮮 マカオではパタカと並び、香港ドルが事実上の通貨として流通。経済が崩壊したジンバブエや北朝鮮では外貨が流通
事実上の複数通貨国 ローカル通貨 スコットランド、北アイルランド、ジブラルタル等で発行されている独自のポンド紙幣は英本国で事実上通用しないため、別通貨と考えるべき

つまり、世界中に「国の数」は200弱ですが、そのうち共通通貨を使っている事例や他国通貨を使っている事例が50か国程度あるため、通貨の数は150程度と考えて良いでしょう。しかし、これらの通貨のすべてが「等しく信頼されている」という訳ではありません。これが、「ハード・カレンシー」と「ソフト・カレンシー」という違いです。

通貨の機能とは?

議論を深める前に、もう一つ、アカデミックな話をしておきましょう。それは「通貨の機能」です。一般に、通貨には三つの機能があります(図表3)。

図表3 通貨の三大機能
機能 意味合い 備考
(1)価値の測定尺度 財貨・サービスの価値を金額的に表示・測定する機能 財貨・サービスを同じ金額単位で表示することにより、財貨・サービスの比較を容易にする
(2)交換・決済手段 財貨・サービス、金融商品等を購入・決済する機能 貨幣があればいつでも必要なものを必要な時点で必要な量だけ購入することができる
(3)価値の貯蔵手段 貨幣的価値を保存する機能 勤労・事業等により得た富を保存・貯蓄する機能

まず、(1)については、どんな通貨であっても当然、成り立ちます。たとえ「北朝鮮ウォン」であっても、北朝鮮国内で「同じ通貨単位」として成立しているからです。しかし、(2)(3)の機能となると、だんだん怪しくなります。

しかし、(2)(交換・決済手段)については、通貨自体に信認がなければなりません。たとえば北朝鮮国内でも、闇市では北朝鮮ウォンで買い物ができないケースがあるそうですし、ジンバブエ国内では、事実上、ジンバブエ・ドルで買い物をすることができなくなっていると聞きます。というのも、お金を使う人全員が、「もしかすると明日にでも価値がなくなってしまうかもしれない」と思ってしまえば、そんな通貨を使わないからです。

さらに、(3)(価値の貯蔵手段)に関しては、「今は問題ないが将来どうなるかわからない」通貨で何年も持ちたいと思わない人の方が多いのではないでしょうか?たとえば人民元(RMB、CNY、CNH)のように、確かに最近、「決済手段」としては通用度が上がっている通貨もありますが、だからといって「虎の子」の貯金を全額、「人民元」で持ちたいとは思わない人が多いはずです。

その意味で、(1)~(3)すべての機能を満たしているためには、その通貨を発行している中央銀行の属する「法域・主権」(これを英語でソブリンsovereignと称することもあります)に対する信認が必要です。具体的には、「私有財産の不可侵」「法による支配」が確実でなければなりません。

韓国や台湾では、お金持ちが脱税しているとして摘発される際、自国の通貨(韓国ウォンや新台湾ドル)ではなく、米ドルや日本円の「現金」を自宅に所持しているケースも多いようです。

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通貨制度と現代の為替取引

通貨について、もう一つ、専門的な側面を眺めておきましょう。それが「為替取引」です。ただし、それには前提条件が二つあります。

管理通貨制度

現代の貨幣制度を議論する前提の一つは「管理通貨制」です。

そもそも論ですが、現代の世界では、通貨は「金地金」などの裏付けなしに発行されています。昔の制度では、中央銀行は「おかね」の価値の裏付けとなる資産を保有していなければなりませんでしたが(特に金地金を裏付けとする制度を「金本位制」と呼びます)、このような資産を保有せずに、中央銀行が数字の書かれた紙を刷って、それが「おかね」として流通する制度を「管理通貨制」といいます(図表4)。

図表4 通貨制度
制度 概要 備考
金本位制 中央銀行が保有する金地金を裏付け資産として紙幣を発行する制度 貨幣の価値は金地金によって裏打ちされているが、中央銀行は保有する金の量以上にお金を刷ることができず、物価の安定が損なわれることがある(いわゆるデフレ状態)
管理通貨制 中央銀行が貨幣の裏付けとなる資産を持たずに紙幣を発行する制度 貨幣の通貨は裏付けを持たなくなるため、中央銀行が仮に中央政府に命じられるなどして無節操に通貨を発行すれば、通貨に対する信認が崩れる(いわゆるインフレ状態)
外貨本位制 中央銀行がほかの通貨(例:米ドル)を裏付けとして通貨を発行する制度 香港では、民間銀行が1米ドルを香港金融監督局(HKMA)に預託すれば、7.8香港ドル相当の香港ドル紙幣を発行することが可能

なお、表中の「外貨本位制」とは、私が作った用語で、香港のように米ドルなどの「外貨」を預託して、それと引き換えに通貨(この場合は香港ドル)を発行させる制度です。この制度を採用する国は限られており(ほかにマカオやシンガポールなどの例があります)、多くの国は「管理通貨制度」を採用しているのです。

管理通貨制を採用する国は、金地金等の裏付けなしに通貨を発行することができます。ということは、「法治」が期待できない国(中国共産党が一党独裁する中国や、アジア・アフリカの開発独裁国など)では、通貨が乱発される可能性がある、ということです。そうなると、そんな通貨には、先ほど触れた「(2)交換・決済手段」、「(3)価値の貯蔵手段」としての信認が怪しくなります。管理通貨制が機能するためには、金融政策と財政政策が法的に分離していて、中央銀行の独立性が保たれていることが、最低限必要なのです。

変動相場制と固定相場制

現代の貨幣制度を論じるうえで、もう一つ重要な要素は、「変動相場制」です。

世界にはさまざまな通貨がありますが、為替相場は日々刻々と変動しているのが通例です。各国は原則として「管理通貨制」を採用していますが、通貨供給量は各国の金融政策などの都合で変動します。そして、通貨の交換レート(=為替相場)を市場メカニズムに委ねることを「変動相場制」と呼びます(図表5)。

図表5 変動相場制

20160912-1-float

これに対し、固定相場制を採用している国・地域の場合、その国・地域の通貨当局が、自国通貨を他国通貨(米ドル、あるいはカレンシー・ボード)に固定(=ペッグ)します。これが「固定相場制」です(図表6)。

図表6 固定相場制

20160912-2-fixed

固定相場制と変動相場制のどちらが優れているかについては、一概に言えません。ただ、日本や米国、ユーロ圏、英国などの立場は、当局としては急激な為替変動に注視するのみで、為替相場については原則として市場原理に委ねる方針を採用しています(これについては後述します)。

資本規制

以上で見たとおり、世界の多くの国は「管理通貨制」を採用し、かつ、「変動相場制」を採用しています。ただ、外国から資本が大量に流入すると、時として国の経済が混乱することもありますそこで、国によっては「資本規制」を導入することがあります(図表7)。

図表7 資本規制
規制 概要 備考
持込・持出規制 一定額以上のお金を国内に持ち込む・国外に持ち出すときに申告を義務付ける規制 世界中の多くの国で「一定額以上の現金を持ち込み、持ち出す」時には申告が義務付けられている
投資規制 外国人が国内の証券市場に投資する際に限度額を設ける規制 中国では外国人投資家が上海市場などに投資する際に限度額がある
為替管理 自由な為替相場の成立を国家が規制すること 中国本土の場合、為替相場は中国人民銀行が日々、決定している

 

中国の人民元の場合は、先日議論したとおり、為替相場が2つ並立しています。一つは「中国本土の人民元」(CNY)、もう一つは「オフショアの人民元」(CNH)です。二つの相場が同時に存在しているというのはいかにも不健全ですが、中国の場合、たとえば香港で取引されている人民元を、国境を越えて自由に中国本土に持ち込むことができません。

もちろん、資本規制は先進国にも存在します(例えば日本では「百万円以上」、欧州の多くの国では「1万ユーロ以上」の現金等を持ち込む場合や持ち出す場合、税関への申告が義務付けられています)が、きちんと申告さえすれば持ち込みや持ち出しに制限はありません。香港などのように、現金等の持ち込み・持ち出しに一切制限がない事例もありますが、これはどちらかといえば例外的といえるかもしれません。

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変動相場制・固定相場制と「トリレンマ」

最後に、資本移動を論じる際に一番重要な点を指摘しておきましょう。それが「国際収支のトリレンマ」です(図表8)。

図表8 国際収支のトリレンマ
達成する目標 放棄する目標 説明
パターン①
資本移動の自由と金融政策の独立
為替相場の安定 資本移動が自由で、金融政策が独立している場合、金融政策に応じて資本が自由に移動するため、為替相場を安定させることはできず、変動相場制を導入するしかない
パターン②
資本移動の自由と為替相場の安定
金融政策の独立 固定相場制を導入している通貨圏が資本移動の自由を認める場合、その通貨圏は自らの実情に応じた金融政策を自由に実行することができない
パターン③
金融政策の独立と為替相場の安定
資本移動の自由 固定相場制を導入している通貨圏が自らの実情に応じた独自の金融政策を立案・実行するためには、資本移動の自由に制限を加えることが必要となる

 

金融当局としては、「資本移動の自由」、「金融政策の独立」、「為替相場の安定」という三つの政策目標を達成したいと思っているのですが、これらの三つを同時に達成することはできません。これが「トリレンマ」です。

例えば、パターン①は日米欧などの先進国の多くが該当します。「資本移動の自由」と「金融政策の独立」を重視しているため、通貨当局は「為替相場は変動相場制である」という原則を維持しています。もちろん、行き過ぎた通貨高・通貨安の際には為替介入を行うこともありますが(日本の場合は財務省が「外為平衡操作」を実施します)、基本的には円相場に対し、政策当局者が積極的に「望ましい為替水準」に言及したりすることはありません。

一方、パターン②は金融センターを国是に掲げる国(例:香港やシンガポール)や、条約で為替相場を固定している国(例:デンマーク)が該当します。これらの国は「資本移動の自由」と「為替相場の安定」の二点を重視しており、自国の「金融政策の独立」はその犠牲となっています。たとえば香港の場合は、「1米ドル=7.75~7.85香港ドル」の水準に固定(ペッグ)されており、米国で利上げが行われれば、香港がどんなインフレ状態だろうが、為替相場のペッグを維持するためには、香港も追随して利上げする必要があります。つまり、これらの国では自国の物価などが不安定になったとしても、「資本移動の自由」と「為替相場の安定」が重要視されているのです。

最後にパターン③については、発展途上国・開発途上国に多いパターンです。国全体が発展段階にあるため、インフレが激しく、また、資本フローも不安定なので、為替相場の安定も必要です。このため、外国からの資本移動の自由に制限を加え、ある程度、国全体の資金量をコントロールすることで、国の健全な発展を図るという考え方です。ただし、韓国や台湾のように、ある程度国が発展しているはずなのに、いまだに資本移動の自由に制限があるという事例もみられます。

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ハード・カレンシーの条件とは?

では、「ハード・カレンシー」とは一体どのような通貨でしょうか?

私自身の定義で恐縮ですが、「ハード・カレンシー」と「ソフト・カレンシー」は、次のように定義したいと思います(図表9)。

図表9 ハード・カレンシーとソフト・カレンシー
用語 定義(例) 代表的な通貨
ハード・カレンシー その通貨の発行国・発行地域に留まらず、国際的な商取引・資本取引等において広く利用されている通貨であり、為替取引等においても法的・時間的制約が少ないもの 7大通貨(米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド、スイス・フラン、豪ドル、加ドル)を初めとする主要国通貨
ソフト・カレンシー 主にその通貨の発行国においてのみ利用されている通貨であり、決済機能面や通貨の安定性等の観点から国際的な商取引・資本取引には馴染まないもの 中国人民元、香港人民元、韓国ウォン、台湾ドル等の新興市場(EM)諸国通貨など

もちろん、「ハード・カレンシー」と「ソフト・カレンシー」は、明確に線引きできるものではありません。たとえば、「香港ドル」の場合、通貨の香港からの持込・持出規制がなく、自由に流通できるという意味では「ハード・カレンシー」の条件を満たしていますが、実際に「広く利用されている」かといわれれば、資本取引等の世界では、同じアジアでは日本円の方が遥かに広く利用されているため、「ハード・カレンシー」の条件を満たすとは限りません。また、中国の人民元の場合、最近「国際的な商取引には広く利用され始めている」ことは間違いありませんが、「国際的な資本取引」にはそれほど利用されていませんし、だいいち、中国本土との持込・持出規制が厳しすぎて、為替取引に制約が大きすぎます。このため、人民元は「ハード・カレンシー」であるとはいえません。

ここで、通貨がどのように利用されているかに関する統計を紹介しておきます(図表10~12、【※】2016/11/13 09:45時点で最新記事に置き換え)。

図表10 通貨に関する統計①SWIFT「RMBトラッカー」
順位 通貨 比率
1位 米ドル 42.50%
2位 ユーロ 30.17%
3位 英ポンド 7.53%
4位 日本円 3.37%
5位 人民元 1.86%
6位 加ドル 1.72%
7位 豪ドル 1.67%
8位 スイス・フラン 1.44%
9位 香港ドル 1.25%
10位 スウェーデン・クローネ 1.11%

(【出所】SWIFT「RMBトラッカー」より、2016年8月末時点の数値。銀行間の国際送金電文における通貨別シェアを示したもの)

図表11 OTCデリバティブ含む外為市場統計
通貨 2010年 2013年 2016年
米ドル 84.9% 87.0% 87.6%
ユーロ 39.1% 33.4% 31.3%
日本円 19.0% 23.0% 21.6%
英ポンド 12.9% 11.8% 12.8%
豪ドル 7.6% 8.6% 6.9%
スイス・フラン 6.3% 5.2% 5.1%
加ドル 5.3% 4.6% 4.8%
人民元 4.0%
その他 24.9% 26.4% 25.9%
合計 200.0% 200.0% 200.0%

(【出所】国際決済銀行(BIS)が公表する“Triennial Central Bank Survey”のP7より。なお、2016年のものは4月時点の数値(ただし通貨ペアを統計としているため、合計すると200%になる))

図表12 IMFのCOFER
通貨/区分 金額 Aに対する比率
米ドル 4兆7598億ドル 63.39%
ユーロ 1兆5150億ドル 20.18%
英ポンド 3521億ドル 4.69%
日本円 3406億ドル 4.54%
加ドル 1490億ドル 1.98%
豪ドル 1430億ドル 1.90%
スイス・フラン 215億ドル 0.29%
その他の通貨 2281億ドル 3.04%
小計(A) 7兆5091億ドル 100.00%
内訳不明分 3兆4841億ドル
合計 10兆9931億ドル

【出所】「世界公式外貨準備構成」(World Currency Compositions of Official Foreign Exchange Reserves, COFER)の2016年第Ⅱ四半期末の数値

通貨には様々な統計がありますが、少なくとも「価値の保存機能」という観点からは「外貨準備高構成比率」が、「交換・決済機能」という観点からはBIS統計やSWIFT統計が参考になります。しかし、どの統計で見ても、いずれも上位4通貨は「米ドル」「ユーロ」「日本円」「ポンド」という4通貨で変わらない、という事実がご確認いただけるのではないかと思います。

――↓本文は以下に続きます↓――

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まとめ:ハード・カレンシーとは?

本日のまとめです。

「ハード・カレンシー」の定義とは、

「国際的な商取引・資本取引等において、その通貨の発行国・発行地域に留まらず、広く利用されている通貨であり、為替取引等においても法的・時間的制約が少ない通貨」

のことです。現状、法制度や統計などから判断して、地球上で「ハード・カレンシー」と呼べる通貨としては、米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの「4大通貨」ですが、それ以外の通貨についても「準ハード・カレンシー」「ソフト・カレンシー」などに分類できるでしょう。記事の最後に、これを図表にまとめておきましょう(図表13)。

図表13 世界の通貨分類
区分 通貨の具体例
ハード・カレンシー 米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド
準ハード・カレンシー 自由取引可能だが現実の取引量は「4大通貨」ほどは多くない通貨 スイス・フラン、豪ドル、加ドル、香港ドル、デンマーク・クローネ、南アフリカ・ランド 等
現実の取引量は多いが自由取引には様々な制約がある通貨 人民元 等
ソフト・カレンシー 新興市場(EM)諸国通貨(例:韓国ウォン、新台湾ドル 等)
通貨の機能を喪失しかけている通貨 北朝鮮ウォン、ジンバブエ・ドル 等

この表については、新たな統計がアップデートされ次第、更新を掛けていきたいと思います。

追記:関連記事・用語集等(2016/09/30追加)

私は「金融の専門家」の立場から、ハード・カレンシーに関連し、当ウェブサイトにおいて、「通貨スワップ」や「通貨」について、いくつかの記事を執筆しています。是非、ご参照ください。

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  • 2018/05/10: まったく予想通りの日中韓会談と「最善のお付き合い」(追記あり)
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  • 2018/04/18: 成果に乏しい日中金融対話
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  • 2017/05/17: 成果に乏しい一帯一路フォーラムとメディアの「虚報」
  • 2017/05/16: AIIB巡る時事通信の「虚報」?
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  • 2017/05/12: 専門家が見る、中国金融覇権の「無謀」
  • 2017/05/07: ADBとAIIBの「役割分担」の時代
  • 2017/05/06: AIIBと通貨スワップ・最新版
  • 2017/05/06: 人民元のお寒い現状
  • 2017/04/21: 金融から見た中国の「3つの夢」
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  • 2017/03/26: 「AIIBにカナダが加盟」?だからどうした!(追記あり)
  • 2017/03/04: AIIBと人民元―失敗しつつある中国の金融戦略
  • 2017/02/10: 中国の外貨準備統計は信頼に値するか
  • 2017/02/07: 鳴物入りのAIIB、どうなった?
  • 2017/02/04: 「人民元、カナダドルに追い抜かれる」産経報道の真相
  • 2017/02/03: AIIBの参加国は約60か国のままで全く増えていない!
  • 2017/02/03: 人民元やAIIB巡るダイヤモンド記事への反論
  • 2017/02/01: オフショア人民元市場でいま何が起きているのか?
  • 2017/01/26: インドネシア高速鉄道案件とAIIBの現状
  • 2016/12/26: 中国人民網から見える「ホンネ」
  • 2016/11/25: 日本はAIIBに参加すべきか?
  • 2016/11/21: AIIBの現状整理
  • 2016/10/24: 銀行経理的に見た中国の外貨準備の問題点
  • 2016/10/12: SDRとは?
  • 2016/10/09: SDRと人民元と「国際通貨」
  • 2016/10/02: 人民元「主要通貨」報道のウソ
  • 2016/09/14: <保存版>ハード・カレンシーとは?
  • 2016/09/07: 人民元のハード・カレンシー化という誤解
  • 経済・金融に関する用語集

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  • 2018/08/06 14:00 【RMB|時事|韓国崩壊
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  • 2018/07/29 05:00 【時事|国内政治
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  • 2018/07/27 16:30 【時事|外交
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  • 2018/07/27 10:00 【時事|国内政治
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  • 2018/07/27 05:00 【マスメディア論|時事
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  • 2018/07/26 05:00 【時事|韓国崩壊
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  • 2018/07/25 10:45 【時事|韓国崩壊
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  • 2018/07/24 07:00 【日韓スワップ|韓国崩壊
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  • 2018/07/24 00:00 【時事|お知らせ
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  • 2018/07/23 16:00 【マスメディア論|時事
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  • 2018/07/23 10:00 【マスメディア論|時事
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  • 2018/07/22 00:00 【マスメディア論|時事
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  • 2018/07/21 10:00 【マスメディア論|時事
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  • 2018/07/20 07:00 【雑感オピニオン
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